2019年
03月27日
『和暦日々是好日』より LUNAWORKS 本日は、『季節の言霊』です。 『日本に中国の太陰太陽暦が導入されたのは 奈良時代ですが、四季の変化に恵まれた日本の 人々は、中国の暦法がもたらされるはるか以前 から、精妙な自然歴を持っていたと推測されて います。昔の人々は風や、空の微妙な変化を 読みとることで危険から身を守り、どの花が 咲いたらどの種を蒔くというように、正確に 呼応し、つながり合う自然界のサインを読み とり、農耕や暮らしにもっとも適したトキを 計ってきました。 その集大成が、今日に伝えられている 歳時記です。睦月から師走まで各月を代表する 花や鳥は、和歌に詠まれているように、 平安時代にほぼ確立し、脈々と伝えられてきました。 しかし明治に入って太陽暦に改められたことにより、 千年以上にわたって積み上げられてきた季寄せに、 ずれが生じてしまいました。それが混乱を招き、 私たちの暮らしが離れてしまったひとつの要因 となっているようにもおもわれます。 た
2019年
03月23日
「和暦日々是好日」より RUNAWORKS 今回は、「和暦のしくみ」 「一般にいう旧暦とは太陽と月の周期を併用した太陰太陽暦で、江戸末期に施工された「天保暦」に近いものをさしています。おおまかにいうと太陽のリズムでわかるのは季節、月のリズムでわかるのは日にちです。 朔日(ついたち)の語源は月立ち、晦日(つごもり)の語源は月籠りです。「三日月」という言葉も現在までそのまま使われているように、各月の一日は必ず新月で、十五夜がほぼ満月、八日前後が上弦の月、二十三日前後が下弦の月になります。夜空を見上げれば、誰でもだいたいの日にちがわかります。 一年のはじまりは立春(新暦2月4日)に近い新月の日。立春前の新月から始まる年もあれば、立春後の新月から始まる年もあります。太陽の周期から計算される二十四季節気は、毎年ほぼ一定して変わることがありませんが、日付は年によって前後しながらスタートします。 また一年が十三ヶ月になる年があります。月の満ち欠けは十二ヶ月で約354日。地球
2019年
03月22日
「和暦日々是好日」より LUNAWORKS 昨日の続きです。 「四季の豊かな日本では、暦はなくてはならない重要なものでした。江戸末期には幕府公認のものだけで450万部もの暦が発行され、これほど暦が普及していた国は、世界でも類がないのだそうです。 旧暦と呼ばれる太陰太陽暦は現在、公式に使われることはありませんが、太陽のめぐりや月の満ち欠けに新旧はありません。旧暦は月と太陽、この二つの天体の動きをほぼ正確に知ることができる時間軸です。」 「自然界には、人間が計り知れない精妙な摂理が存在しています。昔の人々は見にみえない大いなるものを敬い、さまざまなものに見立て、写し、重ねてきました。祭りや行事は後世にその“意乗り”を伝える儀式であり、永続し、循環するために必要なトキの節目をつくってきました。 季寄せは常に自然と一体になることを「美」と感じてきた日本人の価値観が、凝縮されたものです。森羅万象に畏敬の念を抱き、万物に神が宿ると考えた「八百万神」と表裏一体をなすものとい