2019年
03月27日
和暦日々是好日 7
『和暦日々是好日』より LUNAWORKS
本日は、『季節の言霊』です。
『日本に中国の太陰太陽暦が導入されたのは
奈良時代ですが、四季の変化に恵まれた日本の
人々は、中国の暦法がもたらされるはるか以前
から、精妙な自然歴を持っていたと推測されて
います。昔の人々は風や、空の微妙な変化を
読みとることで危険から身を守り、どの花が
咲いたらどの種を蒔くというように、正確に
呼応し、つながり合う自然界のサインを読み
とり、農耕や暮らしにもっとも適したトキを
計ってきました。
その集大成が、今日に伝えられている
歳時記です。睦月から師走まで各月を代表する
花や鳥は、和歌に詠まれているように、
平安時代にほぼ確立し、脈々と伝えられてきました。
しかし明治に入って太陽暦に改められたことにより、
千年以上にわたって積み上げられてきた季寄せに、
ずれが生じてしまいました。それが混乱を招き、
私たちの暮らしが離れてしまったひとつの要因
となっているようにもおもわれます。
たとえば、『五月晴れ』といえば、梅雨の合間の
滅多にない晴天を意味し、水無月は猛暑が続く7月
頃をさしていました。そのため現在の歳時記には、
6月の項目に『皐月』、7月の項に『水無月』と、
ひと月遅れで併記されています。早苗月、五月雨月
といった月の異名や、五月闇などの季語も意味を
なさなくなってしまうためです。
睦月は現在の2月頃にあたります。新暦で迎える
お正月に「初春」、「新春」の言葉を用いるのは、
その名残です。かつては梅がほころび始める頃が、
一年の始まりでした。『梅暦』は梅が咲いたのを
みて春が来たことを知ることをいいます。人それぞれ
に感じる春があります。知識ではなく、実際の季節を
感じ、腑に落ちる体験をしていただくために、各月
の名前も、ぜひ和暦通りに味わってみてはどうでしょう。』
中国の太陰太陽暦が入ってくる前から日本には
暦があった。納得です。農耕民族である日本人には、
季節を感じて農業を行うことが生きていくために
必然であったはずですから。
先祖から授かったこの体と感覚には、日本の暦が
しっくりくるのでしょうね。
最近、とみにスピリチュアルの世界ではいろいろ
いわれているようですが、この暦を考えることも
今だから大事なのでは・・・・と勝手に思っています。